生きていれば汚染される

汚染されることから逃れ続けた。自分を守るために。でも守るべき自分はあったのだろうか。汚染される前の自分など、初期化される前のディスクだ。汚染されてはじめて生きることが出来るはずだ。でも若い頃の俺はそうは考えず、汚染されないように道を選んできた。そして迂回した結果、何も手には出来なかった。脳内での自己増殖機能は育った。そしてそれは幼児期に通過するイマジナリーな世界であるというのも最近知った。涸れ井戸なのではなく、最初から俺の地図に井戸がなかった。今や、白眼を剥いて倒れた年代物のオッサンがいるだけだ。単細胞生殖を続けようとして、何も築けなかった、そういう、圧倒的に気圧されるような空白に、今はいる。仮に築いたものがあったとすれば城塞。他者への要害として機能していた。汚染を防いだが、自分で腐った。熱波のような腐敗。冥府に送りつけられる日まで、打ち捨てられるべき腐り方だ。鼻が曲がるような腐臭を嗅ぎながら、無音の世界で、俺は若い頃のツケを支払うのである。滂沱の涙で嗚咽するべきなのだが、水分も枯れ果てた。

入試「改革」のご提言について - 内田樹の研究室

「自分の学力を上げる」よりも、「他人の学力を下げる」方が圧倒的に費用対効果がよい。

なるほど。ここまで問題が深刻なのかどうか疑問があるが、話としては面白い。
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麻生が漢字を読めないのは発達障害に近いレベルかも。
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一億総学力低下時代 - 内田樹の研究室

子どもたちは「同学齢集団」の中で競争する。
輪切りにされた同学齢100万人ほどの中でどこの順位にいるか、ということだけが重要であって、その順位自体は「絶対学力」とは関係ない。
偏差値というのはそういうことである。

興味深いのだけど、この内田樹の見方は完全に間違いで、単に競争する人数が少ないから競争圧力が働かないだけかもしれない。他人の邪魔をするゲームは原始的だから、最近始まったとも思えないので。
反省しない人々 - 内田樹の研究室
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家族が安全保障の装置だというのは当然だが、ある意味新鮮なエントリー。独立した個人として生きるのが政治的に正しい意見みたいだからね。
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